100年に一度の不況、いつ景気が回復してくるのかわからない今、利益を確保し、企業を存続させて行くことが厳しい時代です。
この厳しい時代を乗り切るには、新たな投資をするのではなく今ある限られたリソースを活かしきることが重要です。
そのリソースの中でも、企業で働く社員の能力を活かすことがポイントになってきます。
どんなに良い商品があっても、
どんなにすばらしいビジネスモデルがあっても、
どんなに優秀な経営戦略があったとしても・・・
それらを実行していく社員たちの能力を活かさなくては、良い商品も、すばらしいビジネスモデルも、優秀な経営戦略も無意味なのです。しかし、このことを気づいている経営者は多くはありません。
本当に今、取り組まなければならないことを取り組まず、目先のことばかりにとらわれ、悪循環の罠にはまってしまうのです。
この厳しい時代を生き残っていくには、社員のやる気、チームワークを高め、個々の能力を引き出して行かなくてはならないのです。
ですが昨今、職場の環境がめまぐるしく変化しています。
働く社員たちは多様な価値観を持ち、考え方も様々です。この価値観や考え方の違いから、意思疎通することが難しくなりホウレンソウの不徹底や仕事上でのトラブルも大きくなって来ました。
そして、社員と会社の関係性も大きく変化しました。
昔は、会社に入れば終身雇用、年功序列、報酬など、生活が保障されていました。
つまり、社員は労働力や忠誠を会社に提供し、会社は安定、保障をするという「契約型」の関係でした。
しかし、現在は違います。
「契約型」は崩壊し、労働力と忠誠を提供してもベースアップや昇進の保障がされるとは限りません。
その結果、昔のように、保障と引き換えに社員を従わせることができなくなってしまったのです。
ですから、昔ながらのマネジメント方法ではうまくいかなくなるのは当然のこと。
時代にあったマネジメント方法に変えて行かなければならないのです。
その時代にあったマネジメント方法とは、コミュニケーションを通じて、社員のやる気、チームワークを高め、個々の能力を引き出す組織体質にすることです。
社員のやる気やチームワークを高めることも、互いの能力を引き出し合うことも、組織活性化させることも、顧客との信頼関係を築くことも、すべてコミュニケーションがベースになっているからです。
言い換えれば、職場内で行われるコミュニケーションは、社員同士の相互理解や協働を促し、会社のビジョンの実現、目標を達成するための成功戦略なのです。
68.7%がコミュニケーションの失敗経験、74.6%は不快に感じた経験アリ!
弊社が行った職場内コミュニケーション実態調査アンケートによると、全体の68.7%が職場やビジネスシーンのコミュニケーションで失敗した経験があると回答しました。
しかし、その反面、全体の72.4%が自分自身のコミュニケーション力に「大いに自信がある」、「少しある」と回答しています。68.7%が失敗した経験があると回答しているにも関わらず、自身のコミュニケーション力は自信があると思っているのです。
コミュニケーションは1人ではできません、相手がいて成り立ちます。
自分が良いと思っていても、相手が不快を感じていたり、受け入れていなければ成り立ってはいないのです。
コミュニケーションの結果は、自分が決めるのではなく、相手が決めること。
自分では不快にしているつもりはないと思っても、相手が不快と感じてしまったら、それが結果なのです。
30.6%の人は、失敗が「あまりない」、「ほとんどない」と回答していますが、自覚がないだけで、実際、失敗している人はもっと多いと考えられます。
なぜならば、日常のコミュニケーションでは、例え相手のコミュニケーションに不快を感じたとしても、それを相手に指摘することは多くはないからです。
相手が、上司、取引先、顧客、同僚…など、言いにくい相手であれば、なおさら指摘しないでしょう。
ですから、68.7%は失敗を自覚していても、相手が指摘しないことを考えると、失敗している人、言い換えれば相手を不快にさせてしまうことは、もっと多いと推測できます。
実際、職場やビジネスシーンで相手のコミュニケーションに不快を感じた経験がある人は全体の74.6%もいます。
先述の通り、自分のコミュニケーションに自信がある人は72.4%ですから、自分が思っている以上にコミュニケーションの失敗、相手を不快にさせている可能性が高いのです。
そして、自覚がない分、知らず知らずに
- 職場の仲間の協力関係を壊す
- ホウレンソウの不徹底が起こる
- ギスギスした風通しの悪い職場の雰囲気
- 顧客、取引先の信頼を失う
- 顧客ニーズをくみ取れず売上不振
などのような問題を引き起こす危険性があるのです。
コミュニケーション教育の不足! 6.7%しか学んでいない
不快に感じたコミュニケーションのトップ3は
- 1位自分本位、思い込んだ言動
- 2位話を聞いてくれない遮断される、自己主張が強い
- 3位受け入れてもらえない言動、否定的
そして、自分が自覚しているコミュニケーションの失敗は
- 1位意図通りに伝わらない、言葉足らず
- 2位自分の思い込みのコミュニケーション、意見の押し付け
- 3位一言余計なことを言ってしまう、言葉の選択ミス
でした。
不快に感じたコミュニケーションは、自分の考えや話や存在を“自分を受け入れてもらえない”ことへの不快感です。
しかし、失敗と感じているのは主に“伝え方や自己主張方法”についてです。
つまり、自分が失敗と思っていることと、相手が不快に思っていることに相違があるということがわかります。
自分が失敗と思っている点と相手が不快と思っている点との間にはギャップが生まれミスコミュニケーションを引き起こしているのです。
しかし、このような状況にあるにも関わらず、会社でコミュニケーションを学ぶ機会が「ある」と回答したのは全体の6.7%しかありません。
コミュニケーションは重要であると感じつつも、大きなトラブルや問題に発展しない限り、コミュニケーションの教育を後回しにし、問題が大きくなった時には既に手遅れになってしまうこともあるのです。
ですから、そうなる前に、コミュニケーション教育に取り組む必要があるのです。
給料上げてもやる気にならない
どんなに正しいことを言っても、思うように動いてくれない。お給料、待遇を良くしても、モチベーションが高まらない。 なぜ、そうなってしまうのでしょうか?それは、人には感情があるからです。
たとえば、やりたかった仕事を任され、喜びや、やりがいを感じている時、行動はどうなるでしょうか? 恐らく行動は積極的になります。
それとは逆に理不尽に怒られイヤな気持ちになった、失敗をして落ち込んでいる、人間関係に行き詰りを感じている時、 行動はどうなるでしょう?
恐らく行動は消極的になります。行動を起こしたとしても、成果は小さくなるでしょう。
このように、人は抱く感情によって行動が変わってくるのです。感情には様々なものがありますが、大きくわけると「快(ポジティブ)」の感情と「不快(ネガティブ)」の感情にわけられます。
快の感情とは“好き、楽しい、心地よい”などの感情、不快とは“嫌い、つまらない、居心地悪い”などの感情です。
喜びややりがいを感じている時はポジティブ、快感情を抱いているから、積極的な行動をし、怒られたり、失敗したりネガティブ、不快な感情抱いている時は、消極的な行動をするのです。
不快を避けて快を得るのが人間の本能。
つまり人を動かすもっともシンプルな方法は、相手の感情にアプローチすること。 ポジティブ、快感情にすれば積極的な行動が起こるのです。 ポジティブ、快感情は言葉を変えると心が喜んでいる状態です。
心の喜びとは、金銭的なことだけではありません。ハーズバーグの動機づけ理論というものがあります。 この理論は、ある特定の要因が満たされると満足度が上がり、不足すると満足度が下がるというのではなく、
「満足」に関わる要因と 「不満足」に関わる要因は別のものである、という考えの理論です。
人間の欲求には2種類あるといわれています。
- 苦痛や欠乏状態を避けたいという、本能的、少し低レベルな欲求
- 自己実現をしたい、成長したいという、人間としての高レベルな欲求
例えば1の欲求は
- お給料
- 会社の方針
- 待遇
- 管理、監督
- 仕事上の人間関係 など、
仕事をする環境などに対する欲求。
2の欲求は
- 達成すること
- 認められること
- 責任を与えられること
- 成長する可能性、期待
- 仕事そのもの
- 昇進すること など、
仕事をすることで得られるものに対する欲求。
1は衛生要因、2は動機付け要因と呼ばれています。
この理論で興味深いのは、衛生要因は、不足すると不満足を感じるが、満たされたからといって大きな満足感を得ることはない。
そして、動機付け要因は、満たされると大きな満足感を得るが、不足しても、それほど不満足に感じない、ということ。
つまり・・・
お給料、会社の方針、待遇などの働く環境が悪いと(不足している)
働く人は、不満足を感じるけど、満たしたからと言ってやる気になる、満足する訳でもない・・・ということ。
お給料、会社の方針、待遇などの改善がまったく効果がないわけではありません。
ただ、一時的なモノだということ。
お給料が上がり、一瞬やる気になっても、ずっと、そのやる気が続くわけではありません。
しかし、下がるとなると、大きな不満になります。
衛生要因は不満にさせない防止策的なものとしては効果があると言えます。
ここで、大事になってくるのは動機付け要因です。
動機付け要因は、なくても大きな不満にはなりませんが、満たされると大きな満足を得るという特徴がありました。
達成感が得られたり、周囲から認められ、称賛されたり仕事を任され、自身の成長を感じられる・・・ということが日々の仕事から感じられると、やる気が高まるのです。
もう1つ、マズローの5段階欲求というものがあります。
人には5段階の欲求があり、下位欲求から満たそうとする特徴があります。
その欲求は下から、
生理的欲求・・・食べたい、寝たいなど本能的な欲求。
安全欲求・・・安心できる場所、安心できる環境を求める欲求。
帰属・愛情欲求・・・大切にされたい、好かれたい、自分の居場所を求める欲求。
尊敬欲求・・・認められたい、褒められたい、称賛されたい欲求。
自己実現欲求・・・自分の能力を最大限に活かしたい欲求。
生理的欲求、安全欲求、帰属・愛情欲求は、比較的、低次元な欲求であり、先程の衛生要因にあたります。
尊敬欲求、自己実現欲求は、高次元名欲求であり、先程の動機づけ要因にあたります。
人は、安心でき、自分の居場所があり大切にされ、周りから認められるとやる気になるのです。
つまり、欲求が満たされることでポジティブ、快感情になり、モチベーションが高まり、積極的な行動をしだすのです。
ポジティブ・コミュニケーションとは?
やる気の源は、ポジティブ、快感情。心の喜びがやる気の源なのです。
その喜びは大きく3つあります。
- 成長・・・成長している、成長できる期待感
- 貢献・・・やった事が誰かの役に立っている、感謝される
- 承認・・・認められている、居場所がある、大切にされる
大切なのは、この心の喜びが仕事、会社の中で感じられるかどうかなのです。
やる気がない、能力がない、主体性がないのではなく、心の喜びを仕事、会社の中で感じられないだけなのです。
ここで大切になってくるのが、仕事を通して心の喜びを感じさせるような働き掛け。
それは、やる気になるような、ほめ言葉だったり、成長や達成感が得られるような指導やコミュニケーションです。
ミュゼの研修が目指すのは、心に喜びを与える、ポジティブ・コミュニケーションを身につけること。
ポジティブ・コミュニケーションとは、笑顔あふれる組織をつくるために、心に喜びを与えるコミュニケーションのことです。

コミュニケーションの構成要素は「言葉」「行動」そして「思考」。
ミュゼの研修は、まず「言葉」と「行動」をポジティブに変え、それを繰り返すことで「思考」自体もポジティブに変化させていく研修です。
変化やリスクを恐れるネガティブさは、決して悪ではありません。自己防衛本能による、ある意味自然な現象です。
しかし無意識に発せられるネガティブな言葉や行動は、その本人のみならず、周りにいる人のエネルギーまでも奪ってします。逆にポジティブな言葉や行動は、本人にも周りにもエネルギーを与えます。
組織は人の集団であり、チームワークが発揮されてこそ、その意義があります。
一人ひとりがポジティブになり、お互いを認め合い、ポジティブに人と関われば、おのずとチームワームが高まり、チームのパフォーマンスも上がります。
それこそが、どんな状況にも柔軟に対応し、力強く前進していける組織のエネルギーとなるのです。
ミュゼの研修でポジティブ・コミュニケーションを浸透させ、人を活かす強いチーム、元気な組織をつくりましょう!
ポジティブ・コミュニケーションの効果
- 一人ひとりの可能性が活かされる
- 相乗効果を生む出すチームワークが発揮される
- 人間関係がスムーズになる
- 社員が喜んで働き、元気になる
- 組織が活気づく
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