【コラム】当たり前基準を上げる

当たり前基準を上げる

4月は新入社員研修の時期でしたね。
皆さんの職場には
新入社員さんは入られましたか?


先日、ある駅でとても違和感のある出来事がありました。
駅に到着後、改札に向かおうと階段を上がっていると


「ありがとうございます!!!!!」


と、ものすごい大きな声が聞こえてきます。
いつもはそんな声は聞こえません。


「何だろう?誰が言ってるんだろう??」・・・と、ものすごい違和感...
たぶん、他の乗客の方々も違和感を感じていたと思います。


改札に着くと
真新しい制服を着た、
新入社員と思われる方々3人が
一列に並び、改札を通る人々に


「ありがとうございます!!!!!」と


深々と頭を下げ言っていたのです。
恐らく、新入社員研修の一環なんでしょう。


どう思いますか、この光景?


なぜ、違和感を感じたのかというと、
いつもはそんな挨拶はないからです。


新入社員だから、大きな挨拶をしなければならないのか?
新入社員だから、大きな挨拶ができるのか?
どちらにせよ、問題です。


これはこの駅に限ったことではありません。
新入社員の時には
できたこと、やっていたことが
3か月、半年、一年と時が経つと
できなくなる、やらなくなることがあります。
その代表的なのが挨拶。


挨拶で、その職場の
「当たり前基準」がわかります。



新入社員研修の時には
気持ちの良い挨拶ができていたのに、
秋のフォローアップ研修ではできなくなっている。


これは新入社員が悪いのではなく、
職場の当たり前基準に合うようになっただけのこと。
職場全体の当たり前基準が低いことが原因なのです。


いろいろな職場を見ていると
当たり前基準の高さはかなり違います。
客観的に見ているからこそわかりますが
中にいると、なかなかわかりません。
だって“当たり前”ですから
わかりにくいのです。


中にいる人間にとっては
当たり前で、自然で、当然なことなので、
自分の職場の基準が
高いのか低いのか見えづらいし、把握しづらいのは
仕方がないことなのかもしれません。


転職経験がおありの方は、
転職前と転職後の職場の当たり前基準の違いに
戸惑いを感じた経験をされた方もいるのではないでしょうか。


違う基準に触れて、
客観的な位置に立ってみて、
初めて自分の基準に気づことができます。


職場の当たり前基準が低ければ
いくら新入社員研修をやっても意味がないのです。


冒頭で出てきた駅の話に戻りますが、
大きな挨拶をしていた新入社員さんたちは、
恐らく数か月後、大きな挨拶をしなくなる・・・というのは容易に想像できます。
なぜなら、その駅で
そんな大きな挨拶をしている方を見たことがないし、いつもしていない、
つまり挨拶の当たり前基準が低い職場なんです。



逆を言えば
当たり前基準が高い職場では
それに合った人財が育ちます。
いい人財を育てたければ、
まず、今の職場の当たり前基準を見直し、高めることです。
挨拶に限らず、
報連相、マナー、コミュニケーションetc.
あらゆることに当たり前基準はあります。



皆さんの職場の当たり前基準、
一度、この時期に見直してみませんか?




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