【コラム】傾いた組織を立て直すには

傾いた組織を立て直すには

先日東京・中日新聞さんの取材を受けました。
政治部からの取材依頼です。
テーマは
“傾いた組織を立て直すには”
組織論やリーダー論の観点から
今の民主党のドタバタぶりについて話して下さいとのこと。


永田町(政府)が1つの会社だったら、
今の現状どう思いますか?
どうしたらいいでしょう?

立て直す為に必要な事は

ここ最近、メディアは政治のニュースを
多く取り上げています。
領土問題、経済対策、ビデを流出問題…などなど、
課題は山積み状態です。


私は政治の専門家でもありませんし、
どこかの党を特別支持もしていません。
ただ、永田町(政府)が1つの会社だったら、
菅さんは社長(リーダー)です。
会社に置き換えると
 小沢さんは扱いにくい年上部下?!
 流出問題は、内部氾濫?!
 
 マニュフェストの2転3転ぶりは、事業計画失敗?!
 
支持率は低下、危険水域まできました。
この傾いた組織、どんな風に立て直せばいいでしょうか?



傾いた組織を立て直すには
いろんな角度からのアプローチがありますが、
まずしなければならないのは、
リーダーがビジョンをしっかり語ることです。
今から組織はどっちの方向に向かっていくのか?


リーダーの口から、
リーダーの言葉で
はっきり聞きたいのです。
(メモ見ながら言われては不安になりますよね…)
1回で伝わらないかもしれませんが、
語り続けて欲しいのです。


オバマ大統領は、中間選挙の大敗原因を
「国民とのコミュニケーション不足が背景にある。
 国民に政策を説明し、理解を得る点について
 いつも成功してきたわけじゃない」とおっしゃっていました。


リーダーシップとは、
ビジョンをメンバー(社員)たちに語り、納得と共感を得る力
とも言えます。
その言葉にコミットして、確実に実行する。
失われた信頼は、行動、実行でしか取り戻せません。


そして、もう1つ。
傾いた組織を立て直すには
上位目的の共有が必要です。



組織の中にも政治世界のように
権力争い、派閥が起こることがあります。
これがまずいとはいいません。
組織にとって刺激になることもあります。
しかし、まずい場合もあります。
それは、
上位目的を見失ってしまう場合です。


上位目的とは、
組織が目指す最終ゴールといってもいいでしょう。
組織の永続的繁栄、顧客の幸せ、社会貢献など、
目先のゴールではなく、
もっと上のゴールです。
組織では、理念で表すことが多いですね。
上位目的が共有された組織は強いです
どんなに意見が割れ、派閥が起こったとしても、
この上位目的さえ、共有できれいれば、
大きくずれることはありません。
激しく言い争いになったとしても、
上位目的を実現する為の議論になっていれば問題ありません。


問題なのは、この上位目的を見失い、
権力誇示、主導権争い・・・
自分の利益が目的になってしまう場合です。
そうなると、組織は空中分解してしまいます。


政治の世界に、こういう考え方が
当てはまるのかどうかはわかりません。


しかし、
政府の上位目的って何でしょう?
政治家全員、その上位目的の
共通認識を持って、今進んでいるのでしょうか?
疑問が残ります。


政治は遠い世界の話ではなく、
もしかしたら社会の縮図なのかもしれません。
他人事ではなく
身近な自分の会社で起こりうる問題でもあるのです。




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