【コラム】可能性を閉ざす盲点

可能性を閉ざす盲点

人は
自分が見たいように見て
聞きたいように聞いています。
自分では気づいていませんが、
知らず知らずに盲点を作り、可能性を閉ざしてしまうことがあります。



先日、自宅への帰り道
電車を乗り過ごしてしまいました。
居眠りはしておらず、ばっちり起きていたのに
まったく駅に気づかず乗り過ごしてしまいました。


ぼーっとしてた??
いえいえい、ぼーっとしていません、
むしろ目はさえていました。


しかも、1つ前の駅までは
ちゃんと覚えてるんです。
「よし、次だぞ」ってちゃんとわかっていました。
なのに・・・乗り過ごしてしまったのです。


その原因は・・・
心理テストに集中してしまったのです。


1つ前の駅を過ぎたころ
携帯サイトで面白そうな心理テストがあったんです。
すぐに答えられそうだったのでやってみました。


すると・・・
その回答がわかりにくくて、集中して読んでいたんです。


そして・・・読み終えて腕時計を見ると
到着予定時刻を数分過ぎていました。
「なんだ、電車遅れてるのか・・・」と
既に駅を乗り過ごしたことをまったく気づいていない状態。


しばらくすると車内アナウンスが流れてきました。
「次は●●駅・・・」と、降りる予定駅の次の駅の案内。
えっ?!いつのまに過ぎちゃったの?!
まったく通り過ぎた記憶がない・・・・。


みなさんもこのような経験はないですか?
何かに集中していて
周囲が見えなかったり、聞こえなかったという経験。


こういう現象をロックオン、ロックアウトといいます。


何かに集中する(ロックオン)すると、
他のことには気づかなくなる(ロックアウト)


たとえば、
騒がしい街中でも
会話ができるのもロックオンとロックアウトのおかげなんです。


会話に集中していると(ロックオン)
騒がしい音が耳に入ってこなくなる、気にならなくなる(ロックアウト)


こんなこともあります。


スポーツ選手は
不安や周囲の雑音をロックアウトし、
勝つことにロックオンしています。
勝つことにロックオンしていますから、他は入ってこない。


怪我をしたとしても試合中は痛みが気にならない、
周囲のざわめきも耳に入ってこない、なんてことも。


人間の能力ってすごいですね!



一度、ロックアウトしてしまうと、
本当に、見えなくなるし
聞こえなくなるし、感じなくなってしまいます。


先ほどの、乗り過ごしてしまった経験も、
 降りるべき駅に到着しても
 まったく駅の風景は入ってこないし
 乗り降りする人たちの姿も見えない。
 車内アナウンスも聞こえない
 電車が停車したことやスピードの変化、
 電車の動きの変化にも気づかない。


現実には
ちゃんと駅に停車してるのに・・・。


こういうことは
電車に限らず起こっています。


私たちは目の前の現実を
自分が見たいこと、聞きたいことにロックオンし、
それ以外はロックアウトしてしまっているんです。


言葉を変えると
ロックオンというのは、“思い込み”と言ってもいいかもしれません。


そして、ロックアウトしてしまった現実は、
“盲点”となり、まったく見えない、聞こえない、
気づかない状態になってしまうんです。


私たちがよく陥りがちな盲点が3つあります。
1.人に対する盲点
 「この人はこういう人だ!」と思い込み、決めつけてしまう。
  つまりロックオンしてしまうと、
  相手の魅力、能力がロックアウトされ、
  まったく見えてこないし、入ってこない。
  すばらしい能力があっても、それに気づけなくなってしまいます。
2.物に対する盲点
 「この仕事はもうからない、うまく行かない」「この商品は売れない」と
 “うまく行かない”ことにロックオンし、
 “うまく行く”ことがロックアウトされてしまうと、
  うまく行くものもうまく行かなくなります。
3.自分に対する盲点
 「私には無理」「私はこれが限界」と
  自分の可能性をロックアウトしてしまうと
  自分で自分の限界を作り可能性を閉じてしまいます。
  何かに挑戦することもできず、
  自分で決めた限界の中でずっと生きることになります。


“3つの盲点”と言われても
ピンと来ないかもしれませんね。
だって、一度、盲点になったものは
なかなか自分では見えないし、気づけませんから。


今ある現実は、
自分が見たいように、聞きたいように、感じたいように
捉えている現実です。


その現実が全て本当のこと、事実とは言い切れません。
ロックオンしたものしか見えていないし、
ロックアウトしたのは見えていない。
それを本当の現実だと思い込んでいるのです。


みなさんは
何をロックオンし
何をロックアウトしているでしょう?
まず、ロックアウトしている現実があることを
知ることが第一歩なのかなと思います。



現実の世界はもっと広い!
そして可能性で溢れている世界です!




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