【コラム】脱力系リーダーシップ

脱力系リーダシップ

ワールドカップの優勝以来、
盛り上がりをみせているなでしこジャパン。
皆さんは試合をご覧になりましたか?
私も早起きして観ました。
スポーツでこんなに感動したことってない!超号泣です。
なでしこジャパンの優勝は、
佐々木監督のリーダーシップなくしてなかったのかもしれません。
やはりメンバーのパフォーマンスの高さやチームの成果は
リーダーのコミュニケーション力、リーダーシップによって
大きく変わってくるんですね。
リーダーシップのスタイルは
「これでなければならない」というものはないと思います。
リーダーシップというと、
なんとなく力強いイメージがありますが、
メンバーを巻き込み、目標達成に導くことが出来れば
どんなスタイルでもいいと私は思います。
優勝に導いた佐々木監督のリーダーシップのスタイルは
名付けて、
“脱力系リーダーシップ”
メンバーの力を最大限に発揮させるには
“脱力”が、けっこう重要なんですよね。

リーダーシップとは

選手たちと佐々木監督とのやりとりをみていて
一番、印象的だったのが
監督が選手たちにつっこまれているところです。
監督のおやじギャグや言動に
けっこう、つっこみがはいるんですよね。
“監督”という言葉から「つっこまれる」というイメージはわきません。
監督っていうと、
強い、怖い、カリスマ・・・というイメージがあります。
つっこまれる監督って・・・今までにいない。
でも、このつっこみ
決して、
舐められているとか馬鹿にされているのではなく
愛のあるつっこみなんですよね。
このつっこみに
選手と監督との関係性や監督のリーダーシップのスタイルが
表れているように感じました。
ちゃんと信頼関係がなければ
つっこむ方も安心してつっこめません。
「ちゃんと受け止めてくれる!」と思えるからつっこめるんです。
信頼関係がない相手からつっこまれても、
笑顔で返せれません。

そして
程よい距離感がなければ
つっこみたいと思えません。
言葉を変えれば、
つっこみたくない=関わりを持ちたくない
とも言えるかもしれません。
相手と関わりたいから
つっこむんです。
(好きな人にちょっかいかけるのと同じ?でしょうか)
また、
リーダーが完璧過ぎると
つっこみたくてもつっこめません。
「リーダーたる者、完璧であらねばならない」と思っていたら
それは「違う!」と私は言いたい。
隙がなく、完璧なリーダーは
メンバーに緊張感を強いります。
そして、メンバーとの間に深い溝ができてしまいます。
「リーダーたる者、多少、抜けてるところがあった方が良い」と
私は思うのです。
優秀なリーダーが、ミスしたり、失敗するから
「リーダーも同じ人間なんだ」とメンバーは安心できる。
つっこまれるリーダーって、ホントすごい!
PK戦の前、
選手たちと監督たちが笑っているのが印象的でした。
普通、緊張感バリバリで
笑顔なんて出ないような場面です。
しかし、なでしこは選手も監督も笑ってる。。。
得意な一発ギャグは出なかったようですが、
PKの順番を決める中で、監督の言葉に
笑いが起きていたようですね。
これこそ、脱力系リーダーシップ!!
緊張していると、体の筋肉は強張り、
普段できることも出来なくなってしまいます。
本来持っている能力を最大限発揮するには
リラックスしていた方がいいと言われています。
エスキモーがクレバスを飛び越える前、
「お前、鼻水がつららになってるぞ!」と
お互い笑わせ合うのも、
緊張を脱力させ、リラックスさせるため。
「お前、ここで失敗したら死ぬぞ!」と
緊張感をあおったら、クレバスに落ちて死んでしまう
エスキモーが多発するかもしれません。
たぶん、優秀なリーダーは
脱力する重要性を知っているはず。
恐らく佐々木監督も。
だからこそ
ここぞという時、
つっこまれるように仕向けたり、
笑わせて脱力させたんだと思います。
すばらしいリーダーシップですね!
ちょっと今日は
力を抜いて・・・
脱力系でいってみましょう。
質問・お問い合わせはこちらまで